Mai Mami 世界一周🌏女ふたり旅

ハクナマタタ🐒♡ 自由気まま旅 2019.04.20~

ミャンマーのクーデター



こんにちは!お久しぶりのブログです🐽


モンテネグロに突入する前に、今月1日に起きたミャンマーのクーデターについて。





世界でいちばん人が優しかったミャンマーが大変なことになっています。日本のメディアでは残念ながらもう取り上げられなくなっているけど、今も国軍により一般市民、医療従事者の方々が不当に逮捕、拘留されています。


ご存知の方も多いと思いますが、経緯などを簡単に説明します。



ミャンマーは中国、タイ、ラオス、インド、バングラデシュと国境を接している多民族国家で、王朝を築き侵略したりされたりの歴史を繰り返しました。


1800年代には、インドを支配するイギリスと対立し、3度も戦争をしましたが敗北。


そのイギリスとの第二次戦争では国土の半分を失い、イギリスの息がかかった新王国では民族により身分を決められ、ビルマ人は最下層の農奴となりました。これが民族対立の温床となります。(またというかやっぱりイギリス。)


第三次戦争ではついにイギリス領インドに併合されます。


ビルマ人の対英独立運動第一次世界大戦の頃から始まり、1948年にアウンサンスーチーさんの父、アウンサン将軍の指揮の元、ミャンマー(当時はビルマ国)は独立を果たします。この時は民主制を採用していました。


しかし1962年、軍事クーデターが起こり、国軍が政権を握りました。



その後1988年、学生を中心とした民主化運動の先頭にアウンサンスーチーさんが立ち、NLD(国民民主連盟)が結成されました。


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アウンサンスーチーさん(Wikipedia




90年の総選挙でNLDが圧勝するも、軍は政権移譲を拒否、民主化運動を弾圧した上に、スーチーさんの国民人気の高まりを恐れ、スーチーさんを15年間ものあいだ軟禁します。


2010年、欧米からの圧力により20年ぶりの総選挙がスーチーさん不在で実施され、軍政権の勝利。(民主的社会を謳っていた模様)


2015年の総選挙ではNLDが圧勝し、スーチーさんが国家顧問兼外相となり事実上の国のトップとなります。


2020年11月の総選挙でもNLDが圧勝。そして今月1日、不正選挙を大義名分とした軍事クーデターが起きました。スーチーさんは再び軟禁されています。



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スーチーさんはミャンマー国民にとって、民主化のために国軍と戦ってきたヒーローです。私たちがミャンマーを訪れていたとき、スーチーさんのTシャツや帽子を身につけている人がいたくらい。

だけど、もともとが国軍有利な憲法なので、ここを変えるのは本当に難しい。今もその状況は変わらずです。



民族が調和し協調できる民主的社会の確立に貢献したとして1991年にノーベル平和賞を受賞したスーチーさんですが、強権的な政権運営が目立ったり、ロヒンギャ問題もあり、国際社会からの批判もあります。


ロヒンギャ問題は、ミャンマー西部のイスラム少数民族に対するミャンマー国軍による暴力や強制移住で、70万人のロヒンギャ難民がでている問題。解決できないどころか何も対策していないのでは?と、スーチーさんは国際社会から非難されています。ですが、軍、警察、国境については法律上国軍が握っており、スーチーさんは動きづらい状況。そして悲しいことに、ロヒンギャバングラデシュ方面からの不法侵入民族として、ミャンマー国民の中でもミャンマーの一民族として認めない風潮があります)



ですが、独立から約50年続いた軍事政権の社会で、何の罪もない市民が強制労働、強制移住させられたり、不当に逮捕、拷問されるなか怯えて暮らしてきた国民にとって、スーチーさんは唯一の希望なのかもしれません。


そう思うと、今回の軍事クーデターが国民にとってどれだけ恐ろしいことか。もうあんな自由のない怯えた生活に戻りたくないと、必死に叫ぶ理由がわかるし、叫ぶこと自体、命懸けなんだろうということが想像できます。





今回のクーデターを受け、国連安保理では深い懸念を表明していますが、はじめ中国とロシアは慎重論を唱え、特に中国は「内政に干渉すべきでない」という立場を示していたようです。

おや?と思って調べたら、中国とミャンマー国軍は仲が良かった、、、、関係無いといいけど。




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見知らぬ外国人にサッとロンジーを巻いてくれるおじちゃんやおばちゃん。無邪気に一緒に遊んでくれる子どもたち。フルーツをお裾分けしてくれるお店のおばちゃんやお客さん。小さいお坊さんに毎日お布施を渡すゲストハウスのお兄さん。


みんな元気かな。どう思ってるのかな。。






海外旅行のいいところの1つは、その国のニュースがどこか遠い国の現実味の無い話しではなくなるところだと思います。


自分には関係ない、と聞き流すのではなく、あの人は大丈夫かな、あの子達はどう思ってるのかな、あの場所がこんな状態になっているのか、、と思うし、そのニュースについて調べたくなります。


もちろんそんな事をしたところで状況は変わらないけれど、世界中の人達が「自分には関係ない」と思う世の中よりも、世界中の人達がそれを気にかけることができる世の中の方が、ずっとよい気がしています。偽善だー綺麗事だーと言われそうだけどね。







ミャンマーの人たちが安心して暮らせる日々が1日もはやく戻りますように。